「2022年北海道全中/カウント別打率」からチーム方針を考える【参考資料】

戦略・戦術

全日本予選を終えて、早くも2週間が経過しました

先週の「伝承試合」の前に、3年生からの総意の申し出として、「中日大会に標準を合わせて頑張りたい」という話がキャプテンからありました

泣いても笑っても、「中日大会が3期生最後の大会」になります

その上で、「どうやって勝つのか」「何を重点的に鍛えていくか」をもう一度考える必要がある(なんとなく毎週の試合に臨める性格じゃない)ため、多くの経験をされている監督・先生方の「経験則」を盗む(買う)ことにしました

  1. 【出典】中学野球の未来を創るオンラインサロン(大利実主宰)
      1. https://www.facebook.com/groups/248421186634345/
    1. 【内容紹介】佐々木郎希の中学時代や星稜中春夏連覇エースの動画やzoom交流会、練習メニュー紹介など
  2. 【テーマ】「1対1」に強くなるために
  3. 【結論】中学軟式野球は1ストライクからの打率が最も高い
  4. 【疑問】なぜ0ストライクよりも1ストライクからの方が高い打率になるのか
    1. 【大前提】平均データはあくまで参考資料→データから何を考える(させる)かが重要
    2. 考察① 0ストライク=すぐにアウトになるのは嫌だな 1ストライク=追い込まれると三振があるから、ここでバットを振らなきゃ!という心理状態になる(オンラインサロン引用)
    3. 考察② タイミング・球筋をチェックしてから打つことができる(見逃しパターン)
    4. 考察③ 1回(ミスショット)振って、その次に合わせられた結果(空振り・ファールパターン)
    5. 考察④ 2ストライク目の取り方がワンパターンのバッテリーが多い(警戒心が薄れる?)
  5. 【参考資料】学校別ストライク打率(3試合以上チーム抜粋)
  6. 各チームの傾向について
    1. 【駿台学園中】2ストライク打率が極端に低い理由
    2. 【東海大浦安中】0ストライク打率が低く、1ストライク打率が高く、2ストライク打率も相対的に見ると高い打率をマークした理由
  7. 終わりに…

【出典】中学野球の未来を創るオンラインサロン(大利実主宰)

この方が執筆された『中学野球部の教科書』という書籍がとても興味深く、勉強になりました ※各カテゴリー責任者にプレゼント済

その書籍の最後に有料オンラインサロンが掲載されていたため、まずは試しに入会してみることにしました

https://www.facebook.com/groups/248421186634345/

【内容紹介】佐々木郎希の中学時代や星稜中春夏連覇エースの動画やzoom交流会、練習メニュー紹介など

おそらく一度は見てみたくなるような貴重な情報が満載でした(さすが有料サロン)

ミーティングで使用するのはOKとの事なので、zoom(画面共有)やYouTubeライブ配信などで、【テーマを決めた座談会】をするのも面白いかなと検討中です

曜日・時間を予め決めておけば、選手も参入して来るかもしれません

話は戻りますが、3期生がよりレベルアップするには、何か良い情報がないかと探したところ

まずは、このデータかなと思い、選手たちに話をしました

せっかくなので、その内容をさらにブラッシュアップして、今回の記事にしようと思います

【テーマ】「1対1」に強くなるために

野球はチームスポーツではありますが、「1対1」の局面が最小でも「3人×7回×2チーム=42回」は存在します ※中学軟式の場合

この「42回の攻防を制するチーム」が限りなく「勝利に近い」のは言うまでもありません

この「1対1を制する能力」を向上させることがチーム力を挙げることと信じて、進んでいこうと思います

その上で、試合前ミーティングで以下の確認(約束)をしました

  • 基本ノーサイン(フリー)
  • 相手にアウトをあげる作戦はしない(送りバント・スクイズ)※確率と期待値
  • エンドランは「ヒットゾーンを広げて、打者を助ける作戦」とする ※3塁では使用しない
  • エンドランを実行するタイミングは助監督(選手)が決める(監督不在時のリスクマネジメント)
  • ランナーは「自力で塁を奪うことを考え、実行する」
  • バッテリーは3球で1ボール2ストライクを作る

この方針を決める上で、使用したデータについて詳細を記載します

【結論】中学軟式野球は1ストライクからの打率が最も高い

まずは以下のデータをじっくりご覧ください

このデータは毎年の全中で集計するそうですが、毎年1ストライク打率が一番高いそうです

2ボール0ストライクも4割近い打率となっていますが、サンプル数が少なすぎて断言できません(統計学だと30件以上のサンプル数がないと、有効なデータとならない場合が多いです)

【疑問】なぜ0ストライクよりも1ストライクからの方が高い打率になるのか

試合前ミーティングでは、方針確認の前に上記のデータを提示して、考える時間を作りました

最初に帯同している2年生に意見を聞いたところ、偏った意見しか出ませんでしたが、私なりの考察を伝えてあります

【大前提】平均データはあくまで参考資料→データから何を考える(させる)かが重要

平均値はあくまで参考資料です(今回のサンプル数は多いですが、各チームの特色は異なるため)

単純に100点と0点の中間は50点というように、平均値というデータは振れ幅が異常に大きい可能性もあります

1・2年生にもミーティングの題材としては面白いかと思いますが、このデータの話をする際は、少し配慮が必要です

それではいくつかの考察を見ていきましょう

考察① 0ストライク=すぐにアウトになるのは嫌だな 1ストライク=追い込まれると三振があるから、ここでバットを振らなきゃ!という心理状態になる(オンラインサロン引用)

上記は大利氏の考察になります

確かにそういう選手もいそうですが、その心理状態で良い打撃ができるのかな?という疑問は残ります

1ストライクを取られるとスイッチが入るのは分かるような…

考察② タイミング・球筋をチェックしてから打つことができる(見逃しパターン)

2年生はこの意見ばかりでした

おそらく選手からすると「初球から積極的に行けって言うけど、データは違うじゃん」

「なら、1球待ってから打った方が良くないか?」という心理状態になったと思われます(笑)

確かに、その次に同じボールが来るなら、一度見たほうが得策な場合(変則や剛腕など)もあるかもしれません

読みが外れたり、難しいボールは打つことはないはずなので、自然と1ストライクになるのは分かります

慎重に行って見逃し→ミスショット→厳しいボールを打って凡退(泣)

今までの経験則だと、このタイプは育成(成長)に時間がかかります(次のチャンスも掴みにくい)

考察③ 1回(ミスショット)振って、その次に合わせられた結果(空振り・ファールパターン)

個人的には1ストライク打率が高い選手はこの「振って合わせるパターン」ではないかと思います

「積極的に打ちにいこう」という建前、「そうであって欲しい願望」もありますね

では、ミスショットしたボールと違うボール(球種)が来た場合の打率はどうなんだろう?という疑問も出てきます

皆さんはどう考えますか?そこに絞ってデータを取っても面白いですね(論文書けます)

考察④ 2ストライク目の取り方がワンパターンのバッテリーが多い(警戒心が薄れる?)

投手目線からすると、バッターは基本的に0・1ストライクは同じボールを待っている選手が多いイメージです

狙い球を変えた結果、裏をかかれてしまい、本来狙っていた球種(甘い球)を逃すのを嫌がるのでしょうか?

追い込まれるまでは「自分の打ちたいボール」を頑なに待つ選手もいますね ※「地蔵」と命名しましょう

でも、もしかしたらそのボールが来た時に1発で仕留めることができる選手が全国レベルでも打率を残しているのかもしれません

バッテリーとしては、1ストライクを取った後に、同じ球種・コースで2ストライク目を取りに行くのか、それとも別の球種やコースを変えるのか

これはキャッチャーによって、はっきり傾向が出るはずです

基本的な考え方としては、「同じボールを続けた時に対応されるか?」を感じた上での判断になると思います

打たれるパターンは、①同じ球種で簡単に取りに行って合わせられるパターン(結果論だからしょうがない)※重要な局面では許されない

②球種は変えるけど、スライダーなどの半速球が甘く入るパターン ※緩急があれば、大怪我はしない

これは「討ち取ったボールを次の打席の初球から使うか」と同類のテーマになりそうですね

このテーマについて、スタッフ間で議論しているところを是非とも選手に聞いてもらいたいです

投手のタイプにもよるので、どちらが良いかを決めつけは難しいですが、

「打てないと感じたボールを徹底的に続ける」

「狙いを決めさせないように、球種・コースを散らす」

どちらもできるようになった上で、「自分はどちらの攻め方が得意か」を把握できるのが理想です

そういう意味では、まずは自分の「型」「必殺パターン」をぜひ1つは身につけて欲しい(作ろう!)

【参考資料】学校別ストライク打率(3試合以上チーム抜粋)

各チームの傾向について

2022年に勝ち進んだ5チームのデータがまとめてあります

オンラインサロンの中で、取り上げられていた部分を抜粋して見ていきます

【駿台学園中】2ストライク打率が極端に低い理由

 駿台学園中は2ストライク打率がかなり低いですが……、駿台学園中の名誉のためにフォローすると、全中では初戦から好投手を当たり続けた背景があります。オンラインサロン引用

 つまり、好投手を相手に2ストライクからヒットを打つことは0・1ストライクで3割越えをするチームでも難しいということです

仮説として、駿台学園中はヒットを打つことを諦める(三振しないことを優先させた)可能性もありますが…これは一度調べてみないと分かりません(有名な強豪校なので、ネットで出てきそう)

【東海大浦安中】0ストライク打率が低く、1ストライク打率が高く、2ストライク打率も相対的に見ると高い打率をマークした理由

江原監督(オンラインサロンメンバー)コメント 

基本的にバッティングの指示は担当コーチに任せていますが、チームの方針として振って合わせろと言っています。

投球練習の観察、そこでタイミングを合わせるのは当然ですが、やはり席で感じるものを大切にしろと。で

すので、初球に振っていってアウトはOKです。初見は難しい、けど振っていかないと道は開けないと伝えています。

1ストライク後は、そのストライクの取られ方を活かせと。キャッチャーも相手も打者のスイングや反応を見ていますから、それを逆手に取ることは必要だと教えています。強いチームは1ストライク後にボールで様子を見る捕手も多いので、それも活かせと。

2ストライク後、相手は決めに来るので、それを頭に入れて見極めることを求めています。決め球は多くて2つなので、その2つを頭に入れて対応する2段構えでいろと。基本はポイントを近づけて三振しないようにと指示をしますが、ピッチャーのレベルが高いときには三振OKでマークを1つに絞る時もあります。データやその日の傾向を伝えて、最終的には生徒に対応を求めています。見極めても、ストライクを取られることもあるので難しいですが、けどそれもOKだと伝えるようにしています。


2ストライク後に短く持つ、打席の位置を変えることはしましたが、ステップ等は変えていません。徐々にタイミングもあって来ますし、あくまで自分の打ち方で順応するように言っています。

以上がオンラインサロンで公開されているコメントになります

やはり好投手を攻略するには、「ベンチの割り切り」は大切になりそうです

1・2年生クラスでこの考え方を必要とするピッチャーに出会わないのは育成カテゴリーの難しさですね

相手を「格上・対等」と感じた際に、どう対応していくかは日頃から意識させたいところです

もう少し深掘りしたいところですが、これは今後の議論の場で深めたいと思います

終わりに…

上記がカウント別打率のデータとコメント及び考察になります

知りたいと思ったことは「ファーストストライクのスイング率とカウント別打率の関係性」ですね

これはしっかり調査すれば、論文書けます(笑)

2021年全中ファーストストライクのスイング率については記載があったので、またの機会にまとめたいと思います

今回はあくまで参考資料ですが、スタッフ間でも議論を深めて「どんなチームにしたいか」「どんな勝ち方をしたいのか」を明確にした指導を心がけていきましょう!

県大会2試合、計11失点は忘れられないので、練習では「守備での1対1」を重点的に鍛える予定です

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